京都で会いましょう。UKIYOが提供する幸せのカタチ。

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代々木上原の路地裏にあるレストラン「UKIYO」。オーナー/ソムリエの竹内直人と、シェフのToshi Akamaは、かつて、今はなき名店「Kabi」で同じ時間を過ごした仲間でもある。料理はソリッドに、サービスは安心感を。そんな店のリズムをつくってきた二人が、2024年に続いて今年もYES GOOD MARKET(以下、YGM)へ。炭火で焼く料理と、それに寄り添う一杯を携えて、いざ、京都へ。

(右)竹内直人|UKIYO オーナー/ソムリエ
調理学校卒業後、フランスで料理を学ぶ。帰国後は「Madam TOKI」でサービスの道へ進み、その後「L’Effervescence」などを経て「Kabi」の立ち上げに参加。現在はUKIYOでサービスとドリンク全般を担う。
https://www.instagram.com/naoto.take/

(左)Toshi Akama|UKIYO シェフ
カナダ出身。各国のレストランで経験を積み、日本では「Kabi」「Caveman」などで料理人として働く。UKIYOでは、日本各地の旬の食材を軸に、スパイスと炭火を用いた料理を手がける。
https://www.instagram.com/toshmagosh/

もう一度、一緒に店をつくる。

—お二人はKabi時代からの仲間ですよね。

竹内:Kabiを立ち上げた頃、僕が27歳くらいで、Toshiくんは22歳くらい。日本に来たばかりで、まだ日本語もそこまで得意じゃなかったけど、とにかく料理が大好きなのが空気から伝わってくる人でした。1年ほど一緒に働いたあと彼はイギリスへ行って、その後東京に戻ってきて。僕が「そろそろ自分の店をやろう」と思い立ったときに、料理が好きで勢いがあって、まだ世の中にそこまで知られていないシェフは誰だろうと考えて、真っ先にToshiくんが浮かびました。

—Toshiさんありきの構想だったと。

竹内:そうですね。「自分の店をやろうと思うんだけど、一緒に手伝ってほしい」とシンプルに誘いました。若い頃に一緒に店をつくった感覚を共有しているので、一から全部説明しなくても伝わる。その安心感は大きかったです。

Toshi:Kabiの頃はみんな若くて、すごくエネルギーがありました。その中でも竹さんは一番真面目だったかな(笑)。日本に戻ったときに「こういう店をやりたい」と聞いて、すぐイメージできたんです。竹さんならこういう店をやるだろうな、と。サービスもすごくいいし、一緒にやるのは自然な流れでした。

2時間半のグルーヴをつくる。

—UKIYOでは、料理だけでなくペアリングもかなり重要ですよね。

竹内:コース料理だと、お客さんとは約2時間半くらい一緒にいるわけじゃないですか。そこで4、5種類のドリンクを出す場合、ずっと自分の正解を押しつけても楽しくないと思うんです。料理に寄り添うのは前提ですけど、流れに緩急があって、お客さんを飽きさせないことも大事です。

—DJセットのように考える、と。

竹内:そうですね。「ここは踊れる」「ここでは少し休める」みたいに、あらかじめ大きな流れを決めておく。その日のバイブスを見て、日本酒を増やしたり、別のものに変えたりします。料理との相性、お客さんに楽しんでもらうこと、そして季節感。この3つは常に意識しています。

—店内の空間も、外から見る印象よりずっとリラックスしている気がします。

竹内:店では「料理はソリッドに、サービスは安心感を」と共有しています。料理は記憶に残るような強さがあってもいい。でもサービスでは安心してもらいたい。UKIYOという名前にも、現実から少し離れるという意味を込めています。最初は光が入らない物件を見て、ちょっと暗すぎるかも、と思ったんですけど、だったら洞窟みたいにしよう、と。ミニマルだけど緊張しない場所にしたかったんです。

京都へ、UKIYOの味を持っていく。

—2024年にYGMへ初参加したきっかけは?

竹内:主催側に昔から仲の良い友人がいて、「京都でイベントがあるけど、どう?」と声をかけてもらったのがきっかけです。正直、最初はイベントを細かく調べたというより、京都は知り合いがたくさんいるし、みんなに会いに行こう、という思いだけでした。ただ、UKIYOを始める前にも、Toshiくんと京都の「1.1」でポップアップイベントをやっていたので、前回も今回も、みんなに会いに行く感覚は大きいです。

—レストランと屋外イベントでは環境がまったく違います。

Toshi:でも、考え方はそんなに変わらないです。東京でできる仕込みはしっかりやって、「普段UKIYOで出すレベルを出そう」と。素材自体のクオリティが高いので、シンプルに焼いて、ソースやガーニッシュで引き上げる。前回は肉だけじゃなく「野菜がめちゃくちゃおいしい!」と言ってもらえたのが印象的でした。

—素材を見る目には、海外で働いた経験も影響していますか?

Toshi:特に日本の魚介は、すごくおいしいと思います。濃いソースを作っても魚の方が勝つことがあるくらい。野菜も、長く付き合っている農家さんや新しい生産者を常に探しながら、味が濃くしっかりしたものを選んでいます。素材を隠すんじゃなくて、スパイスや炭火、ソースでもっとおいしくする。その感覚は店でもイベントでも同じです。

当日はテイクアウト用のボックスに入れて提供。「BBQ BOX」¥1,800 ※野菜は状況によって変動あり

—今年はどんなものを?

Toshi:試作では肉を焼いて、自家製のコチュジャンを使ったソース、塩漬けした青いグーズベリー、ハーブのサルサ・ヴェルデを合わせています。イベントは10月なので、野菜はそのときにいいものをチョイスしながら提供する予定です。

竹内:ドリンクはクラフトビールやワインに加えて、スパイスカクテルも持っていけたらと。UKIYOでは、コースの最初にスパイスを使ったカクテルを出すことがあります。これから料理に出てくるスパイスを先に飲み物で紹介しておくと、その後の料理に少し入りやすくなるんです。

竹内:料理もドリンクも、店でやっていることの延長。UKIYOを知ってもらう“名刺”みたいなものを、そのまま京都へ持っていけたらと思っています。

Photo:Shinsaku Yasujima
Edit & Text:Jun Nakada