ブランドやショップで働いた経験を
モデルの活動に反映する影山友哉。

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ブランドのルックやファッション誌などで活躍するモデルの影山友哉さん。モデルとして活動をはじめる前に、ブランドやセレクトショップで働いていた経歴も持つほど無類の洋服好きである。YES GOOD MARKETで私物を販売する影山さんに、モデルとしての姿勢や考え方を伺うと、ファッションに対する愛情が明確に見えてきた。

ファッション好きが高じて
モデルとしての活動を開始

YES GOOD MARKETの会場となるINN THE PARKがある沼津市の隣、静岡県富士市で生まれ、大学進学と同時に上京した影山さん。大学2年生の後半から原宿でアルバイトをはじめ、そこからファッションの世界に足を踏み入れていった。
「原宿でバイトをはじめてから、いろんな洋服屋に顔を出すようになって服を買っていました。特にミキリハッシンというセレクトショップに通っていて、FACETASMというブランドを買うことが多かったです。それで、大学を卒業する少し前くらいに、FACETASMのデザイナーの落合(宏理)さんと飲みの席で話す機会がありまして。卒業後のことを聞かれたんですけど、進路が決まっていないと話したら、『ブランドを手伝って』と言っていただけました」。

こうして卒業後は、アルバイトをしつつFACETASMを手伝うこととなり、そこでモデルとして活動しはじめる決定的な出来事があったそう。
「ちょうど『HYPEBEAST』というウェブメディアが雑誌を創刊するタイミングで、FACETASMの特集のモデルを頼まれたんですよ。モデルを志望していた訳ではありませんでしたが、いざそのお仕事をやってみたらおもしろかったのでモデルとしての活動をはじめました」。

「そして、FACETASMの展示会で、渋谷にあるGARDENというセレクトショップのディレクターさんと出会い、スタッフを募集しているからと誘っていただきました。ショップスタッフにも興味があったので働かせてもらうことに。そこで3年ほど働きつつモデルとしての活動に本腰を入れるため現在の事務所BARK in STYLeに入りました」。

アパレルでの経験と知識を
モデルの表現に落とし込む

そのGARDENでの経験は、現在のモデルとしての活動に活かされている。
「現場ごとにスタッフが変わるから、いろんな人と話せる環境が楽しいです。普段は接することがない人とも一緒にお仕事をすることがあるので、それがとても勉強になります。ショップスタッフの経験があるので、はじめて会う人とコミュニケーションを取ることが好きだし、それがすごく大事だなって実感しています。フォトグラファーやスタイリストたちと打ち解け合うことでいい作品が生まれるんですよね。お互いの意思を共有することで現場の空気も良くなりますし」。

「あと、ブランドやショップで働いていた経験があるからこその表現ができていると思っています。例えば、撮影でシルエットやデザインが一番良く見える角度を意識したり、たまに現場で、コレとコレどっちがいいと思いますか? って聞かれることがあって、いいと思う合わせ方をパッと答えられたりできるのも、モデルだけではなくアパレルに携わっていたおかげだと感じています」。

そんなファッションに対する愛情が深い影山さんは、どんなファッションを好んでいるのだろう?
「昔は派手で個性的なファッションが好きだったんです。でも、最近はすれ違うおじいちゃんの服装とかに目がいっちゃうんですよね(笑)。サイズ感とか色の合わせ方がちゃんと成立していて、服が体に馴染んでいるからすごくお洒落な人が多い。それが影響しているのか、最近買う洋服は渋いカラーのチョイスが多いんです(笑)。周りのモデルの人たちの私服は白Tとデニムのようなスタンダードなファッションを好む人が多いんです。僕よりも身長が高い人が多くて、それが似合っているんですよね。でも僕は、普段からファッションで個性を演出したいと思っています。それが現場に入った時、スタイリストさんとの会話のきっかけになったり、自分はこういうファッションスタイルが好きだってアピールになったりしますからね」。

好きなファッションを通じて
もっといろんな人と出会いたい

影山さんがSEE SEEと出会ったのもファッションの繋がりから。1LDKのディレクター、三好 良さんとプライベートで親交が深く、そこで教えてもらったと言う。
「SEE SEEは静岡挽物の一輪挿しも洋服もカッコよくて、しっかりとモノ作りをしている印象。地元の静岡からこんなカッコいいブランドが出てくるのは嬉しいです。そしてYES GOOD MARKETは、静岡でこんなにファッションやアートに特化したイベントに行ったことがなかったからおもしろそうだと思っていました。まだ行ったことがなかったので、今年は行ってみようとしていたところ、お誘いいただいて本当に驚きましたし光栄です!」

ファッション好きということはよく分かったが、YES GOOD MARKETではどんなアイテムを出品するのだろう。
「フリーマーケットに出品するのは古着がメインです。僕が着ていたものなのでサイズは大きめですが(笑)。僕、同じようなカラーリングを買いがちで、ほぼ着ていないものもあるから、それを出品しようかなと思います」。

そして彼もまた、出店側ながら来場者以上にYES GOOD MARKETを全力で楽しむつもり。
「実は僕、あまり野外イベントって行ったことがないんですよね。自然の中で開催されるイベントっていうだけでワクワクしているのに、すごい数のお店が出店するので楽しみ。そこでいろんなショップや人と出会って、自分の感性を深めたいです。そして、YGM GALLERYでは気になっているアーティストさんたちが一堂に会するので、どんな作品が展示されるのかとても楽しみです」。

PHOTO/DAIKI KATSUMATA TEXT/SHOGO KOMATSU