塊根植物にアートの彩りを。BOTANIZEのコラボレート快進撃。

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近年観葉植物の中でも特に高い人気を誇り、一過性のブームで終わることなく不動の地位を確立した塊根植物(コーデックス)。独特なフォルムとユニークな表情に魅了されたコレクターは数多く、そのファンの数は増加の一途を辿るばかり。このムーブメントにひと役買ったのは、2014年にウェブショップとしてスタートし、2016年に代官山に、2018年に白金へとオープンした多肉植物専門店BOTANIZE。初回からYES GOOD MARKETに参加し、コーデックスの魅力を発信し続けてくれているが、今年はどんなものを販売するのだろうか。代表を務める横町 健さんに話を伺った。

BOTANIZEの地道な努力が実って
塊根植物がファッションシーンにも浸透

2014年にウェブショップとしてオープンし、2016年に代官山店、2018年には横町さんが手掛けているAnea Cafeを併設させた白金店をオープンした。すっかりプラントのカテゴリーのひとつに定着した塊根植物は、サボテンと同じ多肉植物。成長は遅く、長い時間を掛けて愛でるものだが、その中にもちょっとした流行があるそうだ。
「うちによく来ていただくコーデックス好きのみなさんは、サイズとか自分なりのちょっとしたマイブームがあるみたいですよ。あと、塊根植物は年単位で成長していくので、ある程度成長したものを輸入するのがほとんどでしたが、最近は日本国内で種から育てたものが少しずつ人気の傾向になっています。原産国で育ったものは風とかの影響でトゲがなくなっちゃうんですけど、国内で育てるとボディにトゲが残ったままになるんですよ。同じ種類だけど、育つ環境で変わるのもおもしろいですよね」

この数年コーデックスの勢いはとどまることを知らず、塊根植物に魅せられた新規のファンが店を訪れるという。
「新しい趣味として塊根植物を求めるお客さんはとても多いです。特にアパレル関係の方が多い印象。うちのお店がセレクトショップでポップアップを開催したり、他のショップやブランドとコラボレーションをしたりと、ファッションシーンに向けて発信してきたので、その効果が表れてきているなら嬉しいですね。去年と一昨年は、ワンシーズンに必ず一度はセレクトショップでポップアップを開催させてもらっていましたが、今年は他のお店ではなく、BOTANIZE白金店で行う予定です」

塊根植物をアート作品に昇華する
アーティストとのコラボ鉢が多数!

BOTANIZEは、ファッション性の高いオシャレなポットとのペアリングを提案しているのが特徴で、それも人気の一因と言える。さらに、BOTANIZEではファッションブランドやアーティストとのコラボレーションも積極的に行い、今年はすでに4つもジョイント作が控えている。
「コラボレーションする相手はバックボーンがあって、モノ作りに情熱を持っていることが絶対。僕らは取り扱っている植物に対して熱量が高いと自負しているから、同じ感覚で語り合えるのが大事なんです。異業種と手を組むことで、先方のお客さんが植物に目を向けてくれたり、うちのお客さんが先方のお店に足を運んだりしてくれるから、お互いの刺激になりますからね。現状決まっているコラボは、アパレルブランドやショップより、アーティストとのコラボの方が多いです。アートと植物って、感覚的ですけど共通する部分がある気がしています。アートが好きな人って、きっと植物にもハマるはずなので、アートファンに植物の魅力を知ってもらえたら嬉しいですね」

そう話すように、1月に迎えた白金店2周年記念にはBANANA YAMAMOTOさんと再びコラボが実現し、3月には大阪のSTUDYSHOWROOMの3周年記念として、FACEさんによるデザインの鉢をリリース。今後はMHAKさんとのクロスオーバーも予定しているとのこと。そして今年のYES GOOD MARKETに出品するエクスクルーシブアイテムも、アーティストとコラボレーションしたポットだと明かしてくれた。

「前々からうちで植物を買ってくれていて、数年前から自身も塊根植物のお店を始めたお客さんが香港にいるんですよ。去年、彼から一緒に何かを作りたいと提案があって、香港のScott Chanというアーティストを交えてコラボ鉢を作りました。バシッと決め込まないラフな作風を気に入ったので、今年のYES GOOD MARKET限定で販売する鉢を2種類製作してもらいました。そのひとつのモチーフにしたのは、昨年BOTANIZEがVANSとコラボレーションしたシューズ。このシューズ型の鉢をフォトTにしたアパレルもリリースする予定です」

残念ながらオンライン開催となったことしのYES GOOD MARKET。しかし横町さんは、あくまで前向き。
「気持ちいい野外の会場でワイワイと楽しみながら買い物するのは最高ですが、家で自分の好きな音楽でも聴きながらゆっくり楽しんでもらうのもいいと思います。いろんなブランドやショップの限定アイテムも楽しみですね。他にもヒロさん(SEE SEEディレクター)がいろいろと仕掛けを考えているみたいなので、そちらも個人的に楽しみです!」

マンネリ化してしまっているステイホームの中、横町さんは植物に目を向けることで小さな変化に気付き、生活にメリハリが付くと考え、音楽を制作したそうだ。自身で作詞を担当し、作曲と歌は友人であるYUUKI KANAYAさんに、アートワークはハシヅメユウヤさんに依頼。是非この曲を聴きながら、YES GOOD MARKETの当日を楽しんでもらいたい。

「ハシヅメさんに描いてもらったジャケットを曲のダウンロードURL付きステッカーとして販売し、その売上は医療従事者への寄付するプロジェクトをスタートしました。今までは視覚と感覚で植物などを訴求してきたけど、メッセージを聴覚に届けるという新しい挑戦が新鮮でした。今後もタイミングがあればやっていきたいですね」

information
BOTANIZE Shirokane
住所:東京都港区白金5-13-6 3F-4F
営業時間:12:00〜19:00
定休日:水曜・木曜