レアものも出品する、クリエイターによるフリーマーケット。

interview

今年のYES GOOD MARKETも個性豊かなブランドやショップが一堂に会するが、各界を代表するクリエイター3名もフリーマーケットで参加。なにを出品してくれるのか、開催に先駆け一部を披露していただくと、ファッション好きなら思わず財布の紐が緩んでしまうであろうアイテムがずらりと並んだ。思いがけない素敵な出会いに期待しながら、当日を楽しみに待ちたい。

梶原由景(右)
あらゆるジャンルを股に掛けるクリエイティブ・コンサルティングファーム、LOWERCASE代表。数々のコラボレーションやコンサルティングなどを手掛け、各業界から厚い信頼が寄せられている。

明石ガクト(中)
ワンメディア代表。TikTokをはじめとするSNSのショート動画を駆使したマーケティングを総合プロデュース。近著に、ショート動画コンテンツを紐解く『動画大全「SNSの熱狂がビジネスの成果を生む」ショート動画時代のマーケティング100の鉄則』(SBクリエイティブ刊)を上梓。

宇野薫(右)
総合格闘家。UNO DOJO主宰。ONEHUNDRED ATHLETIC/UCSディレクター。古着に精通し、ファッションブランドやアーティストとのコラボレーションしたアパレルも話題を呼ぶ。

公私で交流のある豪華な3名。

―みなさんは、いつ頃からのお付き合いなんですか?

梶原:3年ほど前に食事に行ったのが最初かな。宇野くんがインスタライブをやっていて、せっかく動画を配信するならYouTubeのほうがいいんじゃない? と思いまして、映像のプロに宇野くんの大ファンがいるから、と宇野くんに明石さんを紹介しました。

宇野:その時に明石さんからアドバイスをいただいたんですけど……。

梶原:YouTubeは消極的なんですよ(笑)。

宇野:僕には難しくて(笑)。動画を作れる人が羨ましいです。

梶原:宇野くんのファンには働き盛りで体を動かしたい人が多いから、自宅トレーニング動画は需要があると思うんだけどなあ。照れちゃって(笑)。

宇野:そんな教えられることなんて、ないですよ。

明石:いやいや、ぜひ観たいですよ。

―それ以降、なにか協業されましたか?

梶原:一昨年、宇野くんとはサウナハットを作ったよね。

宇野:はい。ONEHUNDRED ATHLETICとLOWERCASEがコラボして、サウナギアを作りました。

梶原:竜泉寺の湯からサウナギアを作りたいと相談をいただきまして、宇野くんもサウナが好きだから、ちょうどいいと思って声を掛けたんですよ。ずっと売れ続けているみたいで嬉しいね。

宇野:サウナハットは柔術着に使われている刺し子素材を使いました。

明石:それ、僕も愛用しているんですけど、めちゃくちゃ気に入っています。サウナハットはウール素材が大半で、濡れると臭いが気になっていたんですよ。でもこれは綿ですよね?

宇野:はい。がしがし洗っていただいても大丈夫です。

明石:僕も梶原さんとは、定期的にお仕事をさせていただいているんですよ。

梶原:いろいろとお願いしちゃっています。

明石:仕事以外でも、気になっているお店に連れていってくださって。

それぞれが最近買ったもの。

―仕事もプライベートも交遊があるんですね。そんなお三方に、今回のYES GOOD MARKETではフリーマーケットでご参加いただきます。マーケットイベントにちなんで伺いたいのですが、みなさんは最近どんなものを買いましたか?

宇野:僕は古着ばかり買っています。もともとフリマが好きになったきっかけも、古着が欲しかったから。お小遣いが少ない高校生の時、古着を安く買うためにたどり着いたのがフリマでした。

明石:フリマといえば、宇野さん。主催していましたもんね。

宇野:2009年から、「フリモ」という、フリマのイベントを年に2回ほど開催していました。梶原さんにも出店いただいて。

梶原:それが僕のフリマ初出店。最近開催されていないから、売りたいものが溜まっています。

宇野:やろうと思ったタイミングでコロナ禍になっちゃいまして。

明石:古着って、人によって集めるジャンルが違うじゃないですか。宇野さんはどんなものを集めているんですか?

宇野:デニムが多いです。あとは、状態がいい古着。年季が入りすぎていると、妻にツッコまれちゃうので(笑)、できるだけ綺麗な古着を買っています。欲しいジャンルがいくつもあって、そこに引っかかる幅が大きいんですよ。だから割と満遍なく集めていて、安かったり珍しかったりすると、ついつい買っちゃいます。

―古着の知識が豊富ですよね。

梶原:格闘技と同じくらいプロフェッショナル(笑)。

宇野:いえいえ、そんなに詳しくないですよ。古着屋さんに行ったり、友達に聞いたりして勉強しています。

明石:今回のフリマみたいに、どこかで手放すタイミングがあると思いますが、どうやって決めています?

宇野:いつか着るだろうと思って保管しておくのはやめました。でも、数年前に手放した一着を、やっぱりまた着たいと思って買い戻すこともあって。

梶原:減ることはないんだ(笑)。

宇野:売ったとしても、またすぐに買ってくるから、入れ替わるだけですね(笑)。それが楽しみでもあるんです。今回のYES GOOD MARKETでは、10点売れたら1点買っていいと妻から言われています(笑)。

明石:自分が持っていた古着を誰かが着ていると、やっぱりかっこいいから欲しくなっちゃいますよね。

―明石さんは、最近なにか買い物をしましたか?

明石:いろいろ買っていますが、あいかわらずスニーカーを買っちゃいます。ずっと前からSalomonが好きで履いているんですけど、モデル数が多くないから色違いで買っていて。でも、履かずに箱のまま積んでいるものもあるので、今回のYES GOOD MARKETでは、Salomonをたくさん出品すると思います。

梶原:Salomonは人気だから、みんな喜んでくれると思いますよ。

明石:ただ、洋服だったら少し大きめに着ることもできるけど、スニーカーはそういうわけにもいきませんよね。僕のサイズは、26.5か27センチなので、履ける人は買っていただきたいです。

梶原:スニーカーは、僕もついつい買っちゃいます。友人のブランドがASICSから別注モデルを出していて、まさに中学生以来に足を通したら、すごく履きやすいから、いくつか買っちゃいましたよ。

明石:やっぱり日本人の足に合いますよね、ASICS。

宇野:トレーニングやランニングでも、ASICSは履きやすいです。

ファッション好き垂涎もののフリマ。

―今日はフリマに出品する一例として、いくつかアイテムをお持ちいただきました。明石さんはこちら。

明石:僕の場合、使っていないものはメルカリに出品することが多いんですけど、メルカリでは出品しがたいものをYES GOOD MARKETで販売します。例えば、福岡にあるNO COFFEEとDRESSSENがコラボしたエプロン。

―実際に使っていたものですね。

明石:僕が憧れている大根 仁監督は、撮影現場でエプロンを着用しているそうなので、僕も集めるようになりました。これは自宅で使っていて、かなり気に入っていたんですけど、シミがついちゃいまして。メルカリに出品しても、誰がシミを付けたか分からないエプロンは買い手が少ないと思うけど、フリマなら買ってくれる人がいると思うんです。

梶原:対面で販売すれば、ストーリーが伝わりますね。

明石:これはSupremeとBRAUNのトラベルアラームクロック。毎朝使っているのですが、気分を変えたくなったので出品します。Supremeのコラボレーション小物を、他にもいくつか持っていくつもりです。

―REIのnalgeneボトルもいいですね。

明石:イナたいカラーリングが気に入っているんですけど、私にとって容量1リットルだと使い道が少なくて。飾っていただけなので、今回出品しようと思います。

梶原:僕も最近履いていなかったスニーカーを思い切って出品します。あと、LOWERCASEで作らせてもらった時計などのサンプルも。

―そちらのバッグは?

梶原:ブルックリンの3rd ストリートにあるWHOLE FOODS MARKETで買ったバッグです。地元のデニムメーカーが作ったものだと思います。

明石:梶原さんは、海外のスーパーのバッグをたくさん持っているイメージです。

梶原:案外、優れたデザインのものが多いので買っちゃいます。海外に行った時、あとで買おうと思っていてもその後買えないことが多いので、欲しいと思ったら買うようにしているんです。まさに一期一会です。そういったものを資料として保管していましたが、現品を持っておく必要がないものは放出しようと思っています。

―宇野さんは、どんなものを出品いただけますか?

宇野:大仁田厚さんたちと闘った「としまえん路上電流爆破」で着用したTシャツを出品します。村上 周さんにデザインしてもらった1枚です。

明石:すごい! めちゃくちゃ思い出の1枚じゃないですか。

宇野:こういう機会なら、と思いまして。

明石:そういった思い出を含めて買っていただきたいですね。

宇野:あと、UNO DOJO限定のNew Era®️のキャップや、僕のコスチュームを作ってくれているNALUTO TRUNKSとONEHUNDRED ATHLETICがコラボレーションした限定の水着など、デッドストックとして残していたものを出品します。

明石:水着は私が欲しいくらい。鍛えていない体で着ていたら、宇野さんのファンからひんしゅくを買っちゃいそう(笑)。

宇野:そんなことないですよ(笑)。あとはアメカジ古着、スポーツウェア、スニーカーなどをクローゼットから引っ張りだして持っていきます。

―みなさん、思い入れのあるアイテムを出品いただけるようで、楽しみにしています。

明石:久しぶりのフェスなので、私も楽しみです。他のお店とかライブも見たいから、誰かに店番をお願いしなきゃいけませんね。

宇野:そうですね。誰か連れて行かなきゃ。

梶原:知り合いも出店するので、当日みんなに会えるのも楽しみです。

PHOTO/SATOSHI OMURA TEXT/SHOGO KOMATSU