YGMと共鳴するベルリン発のコミュニティプロジェクト「ADVANCED RESEARCH」。

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今年のイベントには「ADVANCED RESEARCH」という聞きなれない団体のブースが出るらしい。しかも「YES GOOD MARKET(以下、YGM)」とのコラボTシャツも販売されるらしい。……らしい、と伝聞ばかりではバツが悪いので、「ADVANCED RESEARCH」とは何なのか、当の本人たちに聞いてみた。

ひとつに限定されない自由な形のプロジェクト。

「ADVANCED RESEARCH」のInstagramには、日本では見かけないビジュアルばかりで、見ているとあっという間に時間が経ってしまう。Instagram上では“美学と文化の発展を記録する進行中のリサーチプロジェクト”(和訳)を掲げ、ファッションやスポーツ、テクノロジーなど、文化全般を取り扱っている。で、結局のところ「ADVANCED RESEARCH」とは何だろう?

Lars「つまるところプロジェクトです。始めたのは、コロナウィルスが蔓延し、世界中でロックダウンが行われたころ。コミュニケーションが取りづらくなってしまったので、友達や仲間と関係を絶やさないために始めたサイドプロジェクトなんです」

口火を切ってくれたのは、ベルリン在住のファウンダー・Larsさん。そしてもう一人、オンライン取材に参加してくれたメンバーのIainさんは、「ADVANCED RESEARCH」のInstagramを通じて、そのコンセプトに賛同する形でプロジェクトに参加することとなったそうだ。

Iain「私は今イギリスのマンチェスターに住んでいます。『ADVANCED RESEARCH』のブランディングやフィロソフィーづくりのお手伝いをしてます」

Lars「コミュニティーとして始めただけだから、何をするかはとくに考えていなかったし、自己定義しないで活動しています。メンバーの中にクリエイティブな人たちが偶然いたから、デザインの仕事をしてみよう、服をつくってみよう、イベントを開催してみようとか。他にもビジネスとは関係なく、ハイキングやランニングを一緒に楽しむだけとか、とにかく自由にやっています。あくまで目的は、オンラインでもオフラインでもつながりをつくってコミュニティを形成することなので」

このあたりのフィロソフィに、「YGM」としてもすごく共感できるとは、〈SEE SEE〉のディレクター湯本さんの弁だ。ローカルなのにスタイルとしてすごくかっこいい、というのも今回のコラボ相手として選ばれた理由のひとつなんだとか。

ADVANCED RESEARCHのブースに並ぶもの。

イベントのブースでは「YGM」とのコラボTシャツ2型が販売される。ひとつは、左胸に「ADVANCED RESEARCH」のロゴが刺繍されたTシャツ。もうひとつは、背中にロゴが大きくプリントされたロンT。この目のようなロゴのルーツとは?

Lars「昔、ヨーロッパで有名だった警備会社のロゴが元ネタです。我々のプロジェクトでは、Instagramでリサーチすることが多くて、探す“目”のようなアイコンが欲しいなと。警備会社は注視するのが仕事ですが、そのあたりともかけています」

残念ながら、スケジュールが合わずイベント当日は二人は来られない。

Iain「ぼくらは二人とも日本の文化もファンだし、好きな日本のファッションブランドも多いので、コラボTシャツが販売できるのはすごく嬉しい」

Lars「以前、ベルリンマラソンで『ADVANCED RESEARCH』のTシャツを販売したことがあって、そのTシャツを購入した人がニューヨークに行ったら、初めて会う人から『なんでそれ持ってるの? 僕もベルリンマラソンを走ってたんだよ』と話しかけられて、そこで繋がりができたというエピソードを聞きました。そうやって知らない者同士が『ADVANCED RESEARCH』を介して、友達になっていってくれたらいいなと。そういったことを今後も僕らは大切にしていきたいですね」

ADVANCED RESEARCH
Instagram:@advanced.research

Photo:Shinsaku Yasujima
Text:Shinri Kobayashi
Interpreter:Saori Ohara
Edit:Jun Nakada